レガシー電子メールソリューションを Office 365 へ移行タイプ - 37059

複数の企業とレガシー電子メールソリューションを Office 365 へ移行することを請け負いました。


シナリオ
既存のメールソリューション
メールボックス
移行の条件
1
Microsoft Exchange Server 2010 SP3
15000
メールボックスレプリケーションサービス(MRS)を使用してメールボックスを移動
2
Exchange 以外のメッセージングシステム
400
ユーザー固有メールフォルダーのみを移動


シナリオ 1,2 にはどのタイプの移行を選べばよいか?

A カットオーバー移行
B IMAP移行
C リモート移動移行
D 段階的移行




回答
1. C リモート移動移行
2. B IMAP移行

解説
メールボックス レプリケーション サービスの調整
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff963524(v=exchg.141).aspx

すべての Microsoft Exchange Server 2010 クライアント アクセス サーバーに常駐する、メールボックス レプリケーション サービス (MRS) は、メールボックスの移動, .pst ファイルのインポートとエクスポート、および無効になったメールボックスや回復可能な削除によって削除されたメールボックスの復元を担当するサービスです。

MRS は複数のタスクを実行するため、調整を加えて Exchange 組織の全体的な状態を管理することができます。MRS の各インスタンスはそれぞれ独自の構成設定値を持ちますが、各インスタンスが他のインスタンスによって処理されているタスクを認識します。MRS は、構成ファイルの MSExchangeMailboxReplication.exe.config で調整します。既定では、この構成ファイルは、すべてのクライアント アクセス サーバーで同じフォルダー、つまり、Exchange のインストール先フォルダーに配置されます (パス名は、<Exchange Installation Path>\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\Bin\MSExchangeMailboxReplication.exe.config)。

リモート移動要求の管理
Exchange 2010

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

両方のフォレストに Exchange 2010 が存在するリモート移動要求の作成

フォレストの 1 つに Exchange 2010 がない場合のリモート レガシ移動要求の作成

メールボックスのフォレスト間の移動要求を準備する

シェルの Prepare-MoveRequest.ps1 スクリプトを使用して、フォレスト間のメールボックスの移動を準備する

サンプル コードを使用してフォレスト間のメールボックス移動を準備する

リモート クライアント アクセス サーバーで MRSProxy サービスを開始する


IMAP メールボックスを Office 365 に移行するために必要なことを理解する
https://support.office.com/ja-jp/article/imap-3fe19996-29bc-4879-aab9-5a622b2f1481

ユーザー メールボックスの内容を、ソース メール システムから Office 365 に移行することができます。 次の場合は、Internet Message Access Protocol (IMAP) を使ってメールを移行します。

ソース メール システムで IMAP がサポートされている。

このオプションが適切でない場合は、「Office 365 にメールを移行する方法」で他のオプションを参照してください。

Windows PowerShell を使う手順については、「PowerShell を使って IMAP の Office 365 への移行を実行する」を参照してください。

考慮事項
注意が必要な制限がいくつかあります。

ユーザーの受信トレイや他のメール フォルダーにある項目のみを移行できます。 この種類の移行では、連絡先、予定表の項目、タスクは移行されません。

ユーザーのメールボックスから移行できる項目数は最大 500,000 です (メールは新しいものから順に移行されます)。

移行できるメールの最大サイズは 35 MB です。

ソース メール システムへの接続数を制限していた場合は、移行のパフォーマンスを高めるために数を増やすことをお勧めします。 一般的な接続数制限には、クライアント/サーバーの合計接続数、ユーザーごとの接続数、サーバーまたはファイアウォールでの IP アドレス接続数などがあります。

ユーザーへの移行の影響
メールを移行するには、ソース メール システムのユーザー メールボックスへのアクセス権が必要です。 ユーザーのパスワードがわかっている場合や、管理者資格情報を使ってユーザー メールボックスにアクセスできる場合は、ソース メール システムをシャットダウンするまでユーザーへの影響はありません。

ユーザー メールボックスにアクセスできない場合は、パスワードをリセットする必要があります。 この結果、自分が知っている新しいパスワードを使ってユーザー メールボックスにアクセスできるようになります。 ユーザーが新しいパスワードを知らない場合、メールの移行中や移行後に前のメールボックスにアクセスできなくなります。 ユーザーが前のメールボックスにアクセスできるようにする場合は、移行後に新しいパスワードを知らせることができます。

IMAP による移行のしくみ
IMAP メールの移行で実行する主な手順を次の図に示します。
IMAP によるメール移行のプロセス





これらの一般的な手順は、Gmail やその他の IMAP システムから移行する場合に適用されます。
  1. 最初に、Office 365 でユーザーを作成し、それらのユーザーにライセンスを割り当てる必要があります。 IMAP の移行を使用するには、Office 365 にメールボックスが存在している必要があります。
  2. IMAP ソース メール システムを準備し、移行に必要な情報を入手します。 ドメインを Office 365 に移行する予定の場合は、ドメイン レジストラーでドメインを所有していることを確認してください。
    移行元のメール サービスの種類に応じて、一部の設定を構成するか、後で使うことができるようにメール サーバーやサービスの名前を記録する必要があります。 また、カスタム ドメインを持っている場合は、ドメイン レジストリ システムでドメインを確認する必要もあります。
  3. 変更点についてユーザーに伝えます。
    メールの移行とその影響についてユーザーに知らせることをお勧めします。移行前、移行中、移行後に行う必要がある作業についてユーザーに知らせてください。
  4. 管理者の資格情報を設定するか、ユーザーのメール パスワードを入手またはリセットします。
    移行を実行するには、アクセス許可を持つ管理者アカウントか、各メールボックスのユーザー名とパスワードが必要です。
  5. Google Apps メールボックスを Office 365 に移行する」または「他の種類の IMAP メールボックスを Office 365 に移行する」で説明されている手順を使用している場合は、移行するメールボックスの一覧を作成します (CSV ファイル)。これらの移行手順は、Exchange 管理センターから開始されており、移行するメールボックスのメール アドレス、ユーザー名、パスワードが記載された CSV ファイルを作成する必要があります。
    Gmail、Hotmail.com、Outlook.com などのシステムから移行する場合は、「IMAP から移行するための管理センター プレビュー」の移行ページやセットアップ手順を使用することもできます。これらの手順は、少数のユーザー (50 人未満) のみのメールの移行を計画している場合に最適です。より多くのユーザーのメールを移行する場合は、CSV ファイルを使用して、アカウントのすべての情報を入力する方が簡単です。
  6. Office 365 をメール システムに接続します。
    メールの移行を成功させるには、Office 365 がソース メール システムに接続してやり取りを行う必要があります。 このために、Office 365 では移行エンドポイント (接続の作成に使われる設定) を使います。
  7. メールボックスを移行した後、移行されたことを確認します。
    メールボックスを移行するには、移行バッチを作成した後、移行を開始します。 移行バッチが実行されたら、メールが正常に移行されたことを確認します。
  8. メール設定を最適化します (オプション)。
    メールが新しい Office 365 メールボックスに短時間で表示され始めるように、いくつかの設定を構成できます。 「IMAP の移行を最適化するためのヒント」を参照してください。
  9. Office 365 へのメールのルーティングを開始します。
    メール システムから Office 365 へのメールのルーティングが開始されるように、MX レコードと呼ばれる DNS レコードを変更する必要があります。
  10. ルーティングを確認した後、メールの同期を停止します。
    すべてのメールが Office 365 にルーティングされることを確認したら、移行バッチを削除し、ソース メール システムと Office 365 の間の同期を停止できます。
  11. ユーザーにようこそメッセージを送信します。
    ユーザーに Office 365 についての情報と新しいメールボックスへのサインイン方法を知らせます。

作業を始める準備をする

メールの移行を正常に完了するため、以下のタスクを行う方法についてよく理解しておくことをお勧めします。
  • 移行するメールボックスの一覧を Excel で作成します。ユーザーのメール アドレス、ユーザー名、パスワードをこのファイルに追加します。
  • Office 365 のステップ バイ ステップのウィザードを使用して、移行プロセスを構成して開始します。
  • メールを移行した場合、移行が完了した後に、Office 365 をポイントする組織の MX レコードを変更します。他のメール システムは、MX レコードを参照することで、現在使用しているメール システムの場所を見つけます。MX レコードを変更すると、他のメール システムから Office 365 の新しいメールボックスに直接メールを送信できるようになります。MX レコードを更新する方法については、「任意の DNS ホスティング プロバイダーで Office 365 の DNS レコードを作成する」も参照してください。
Office 365 にメールボックスを移行するために必要な作業について理解すれば、移行を始める準備ができたことになります。 最初の手順として、移行元のソース メール システムを特定します。